まちの仕事人インタビュー
あなたの夢に社会的意義を創造する
合同会社心響音 代表 海原 広充 (うなばら ひろみつ) さん インタビュー

1980年、新潟県生まれ。大学在学中にバンドを始めて以後、音楽の仕事に関わる。ライブイベントの企画・制作、ラジオ番組の企画・制作、アーティスト育成、アーティスト人材斡旋、音源制作支援など業務を経て、2025年に「合同会社心響音」を創業。ドラム演奏者。

表現者と企業をつなぐ

この仕事を始められたきっかけを教えてください。

大学時代にバンドを始めたことが、音楽に関わるきっかけですね。バンドで食べていくために必須だったのが“認知してもらうこと”。また、そのためには“信用のある口コミ”が大事だと考えました。周りの人に応援してもらうために行ったことが、自ら周りの人を応援することです。周りにいたバンドの先輩・後輩に、積極的に知識や情報を共有し、夢が叶うように後押ししました。その活動の一つが、自ら企画していた音楽イベント。月に20件ほど企画しては、周りのバンドに声をかけ、私も出演していましたね。社会人になってからは、音楽関係の仕事に関わりつつ、音楽を続けていました。途中でバンドが解散したり、ソロ活動をしたり、自分のバンドを始めてみたり、仲間のバンドに誘われてみたりと、音楽活動には紆余曲折がありましたが、バンドでのご縁から、現在の仕事の軸となる、ライブイベントの企画アーティスト育成・マネジメントに関わることとなり、プロデューサー業をしています。軽音だけでなく、クラシックや演劇など、様々なジャンルの人と協力していく中で、「最もフットワーク良く活動できるのは、会社を作って動くことだ!」と考えるようになり、2025年1月に『合同会社心響音』を創業しました。

仕事の特徴はどのような点にありますか?

“表現者と企業をつなぐ”案件を創っています。多くの音楽家、芸術家、作家、など、アーティストやクリエイターと呼ばれる表現者は、活躍の場を求めています。一方で企業側も、事業の拡大や、福利厚生の目的で、常に新しい取り組みを求めています。私の仕事は、双方にとって有益な座組を考えることです。例えば、老人ホームからの相談を受けて、利用者と一緒に「歌うアクティビティ」を企画して歌手を派遣しました。非常に好評で、継続してご利用いただいています。別の企業からのご相談では、盛り上げるために写真コンテストを企画して、プロのカメラマンを審査員として派遣しました。ご相談のきかっけは様々ですが、目指している効果を得るために、誰とどんなことをすれば良いのか、知恵を絞っています。もう一つ行っているのが“アーティストの育成”です。世の中に、楽器の使い方を学ぶ学校はありますが、アーティストが活動を続けるために必要な、ビジネス的な知識や知恵を学ぶ場はありません。そこで、私がプロデューサーとして活動する中で伝えられることや、外部から専門家を招いて、若手や中高年で活動が行き詰っているアーティスト向けに、学びの場を提供しています。先日は、ライブ当日に舞台演出家を呼び、出演したアーティストごとに改善点をフィードバックしてもらいました。


夢の叶え方を応援する

どんなお客さまが多いですか?

企業側は、大手から中小企業など、幅広くご相談いただいています。また、一社だけでなく、商店街や、業界団体など複数の企業によるご相談も増えていますね。音楽関係の仕事を続けていることもあり「社歌」や「スーパーで流す曲」など楽曲制作も多いです。クラブのママから依頼を受けて「ママのオリジナルソング」のCD作成とサブスク配信をサポートしたこともありますね。複数のアーティストが関わるものとしては、CLUB CITTA’でのライブ企画や、地域の空きスペースを活用した各種イベントの企画を行っています。また、かわさきFMに放送枠を持っており、イベントの告知や参加するアーティストの宣伝も積極的に行っています。アーティスト育成では、プロフィール作りが第一歩ですね。オーディションで落とされているアーティストの中には、プロフィールに書くべきポイントが押さえられていない人が少なくありません。かわさきFMでゲストのプロフィールを10年以上見てきた経験を元に、プロデューサーに刺さる書き方を教えています。

仕事をするうえで心掛けていることを教えてください。

アーティストや企業の“夢の叶え方を応援する”活動を心がけています。どれだけ効果が見込まれたとしても、アーティストがやりたくないことや、企業のビジョンに沿わない活動はおススメしていません。双方が納得のうえで、社会的に意味のある企画を一緒に立てられるよう、知恵を絞りだしています。アーティスト育成については、表現者として知っておくべき内容として「プロフィール作り」や「宣伝のコツ」などをSNSで発信したことで、リアクションをいただくことが増えていますね。とはいえ、SNSにコメントで「知りたいです」とは返しにくいようで、直接会ったときに「実は知りたかったです!」「教えてください!」と声をかけられることは多いです。アーティストのつながりが増えてきたことで、企業からの要望について、かなり幅広く応えられるようになりました。今後は、リアルに会って騒ぐフェスもやりたいですね。これからも、アーティストが輝くシーンを増やせるように、頑張っていきます。音楽に限らず「何かやりたい!」「盛り上げたい!」とお悩みの方、お気軽にご連絡ください。活動の幅を広げたいアーティストの方のご連絡もお待ちしています。


インタビュー後記

アーティストが、自分の売り込み方を学ぶ機会は少ない。長年プロデューサーとしてアーティストを支援し、様々なイベントを企画してきた海原さんの目を通すことで、アーティストのポテンシャルは最大限に引き出される。次のステップを目指すアーティストなら、相談するしかない。

お問い合わせ

名前:合同会社心響音

住所:神奈川県川崎市川崎区駅前本町11-2川崎フロンティアビル4F

公式HP:https://shinkyouon.com

*ご相談の際は、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝えください。