今月9月23日は「秋分の日」
昼と夜の長さが等しくなる節目の日🌾
神賑として特設舞台を設け「足利学校/雅楽の夕べ」と題して日本文化を学ぶ講演と、雅楽の奉納演奏を行っています
是非お越しいただき日本の文化を五感で感じる機会とされてください🙂
◆日本神話とは
まず、私たちが言う「日本神話」とは何かということから
お話をはじめたいと思います。「日本神話」とは一般的に
は、8世紀に生まれた『古事記』(712年)、『日本書紀』(
720年)『風土記』(713年)を総称した言葉です。
最も古い資料で、712年の『古事記』は“古”い“事”を“記”
していると書いてあります。古事記というのは、子孫たち
に向け、神話を伝えようとしている資料です。
その8年後に出るのが『日本書紀』。『日本書紀』の特徴は
、他の国を想定しながら、日本はこういう神々から繋が
る物語を持っているということを伝えようとするもので
す。
他の国とは具体的には当時の唐(中国)ですが、他国を
意識しながら、その土地の人にも読んでもらえるような
ものになっているのが『日本書紀』です。
8世紀という時代は、自分たちの歴史を子孫に伝えよう、
そしてその歴史を海外にも伝えようとした時代でもあり
ました。この時期に、私たちの国の歴史や文化といった
中心的な部分がまとめられることになります。
地方の歴史や文物を記した『風土記』
そんななか、面白いのが『風土記』という資料。風土記
とは、地方に向けて自分たちの国について教えるもので
す。
8世紀に生まれた『古事記』『日本書紀』『風土記』からわ
かることは、8世紀は「地方に向けて自分たちの国につ
いて教える」時代であり、「外国に対して日本を知っても
らいたい」と思った時代であり、同時に「他の国や地方
についても知りたい」そんな時代だったということ。
国についてまとめるため、「神話として歴史や文化、思想
を伝えていく」という方法を採用したのです。
◆神話は「出雲」と「日向」を中心に展開される
平藤先生によると、神話が大きく展開される場所は現在
の島根県の「出雲」、そして宮崎県の「日向」の2か所が
突出しているそうです。それぞれの場所はなぜ選ばれたの
でしょうか。
神々の世界として描かれるのは、天上にある高天原や死
者の世界である黄泉よみの国など。しかし日本神話の面
白いところは、神々の世界が舞台でありながら、今も私
たちが暮らす“実在する場所”が出てくるところです。
実在の場所が出てくる最初のお話は、イザナギノミコト
とイザナミノミコトによる「国生み」の話。国生みは二
柱の神の「子供」として、淡路島からはじまり、大八島
国おおやしまぐにという国を生み出していく物語が語ら
れる、日本の国土創世譚です。
この国生みの話から、出雲や日向がはじめて登場する黄
泉よみの国の話へと移るのですが、まずは神話の舞台と
しての出雲の立ち位置を明らかにします
◆地上で展開していく日向神話
皇孫である瓊瓊杵尊は地上に降りた後、“山の神” 大山祇
おおやまつみの娘である木花開耶姫という女神と結婚し
ます。
木花開耶姫との間に海幸彦・山幸彦という有名な神話に
もある兄弟が生まれるのですが、山幸彦は“海の神の娘”で
ある豊玉姫と結婚し、その間に生まれた鸕鶿草葺不合尊
も、海
の神の娘である玉依姫と結ばれ、その子供がはじまりの
天皇である神武天皇です。
瓊瓊杵尊の子孫は、日向の地でその土地の女神たちと結
ばれていきますが、皇孫が山の神の娘と結婚し、その息
子と孫が2代にわたり海の神の娘と結婚、そして神武天皇
の誕生…と、地上を徐々に治める力をつけていったと見
ることもできます。
実際に後の時代でも、天皇の元に日向から豪族の娘が嫁
いだという記録が残っています。
日向には歴史的に朝廷と結びつきの深い豪族がいたので
はないか? とも考えられ、そういうところも日向が神
話の舞台として選ばれていたことと関わってくるのかも
しれないと考えることができます。
出雲と日向は全国の中でも珍しく、神話が大きく展開す
る場所として選ばれています。
その理由を完全に解き明かす事は難しいものの、その背
景には解明されてないような歴史的な出来事があり、調
査が進むにつれてこれからその手掛かりが見つかってい
くのかもしれませんね…!
─────────────────────
⛩小野照崎神社|東京・入谷
芸能・仕事・学問の神様
onoteru.or.jp
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#神社 #御朱印 #芸能の神様 #小野照崎神社 #台東区
#入谷 #台東区
#ていねいな生活 #生活を楽しむ
昼と夜の長さが等しくなる節目の日🌾
神賑として特設舞台を設け「足利学校/雅楽の夕べ」と題して日本文化を学ぶ講演と、雅楽の奉納演奏を行っています
是非お越しいただき日本の文化を五感で感じる機会とされてください🙂
◆日本神話とは
まず、私たちが言う「日本神話」とは何かということから
お話をはじめたいと思います。「日本神話」とは一般的に
は、8世紀に生まれた『古事記』(712年)、『日本書紀』(
720年)『風土記』(713年)を総称した言葉です。
最も古い資料で、712年の『古事記』は“古”い“事”を“記”
していると書いてあります。古事記というのは、子孫たち
に向け、神話を伝えようとしている資料です。
その8年後に出るのが『日本書紀』。『日本書紀』の特徴は
、他の国を想定しながら、日本はこういう神々から繋が
る物語を持っているということを伝えようとするもので
す。
他の国とは具体的には当時の唐(中国)ですが、他国を
意識しながら、その土地の人にも読んでもらえるような
ものになっているのが『日本書紀』です。
8世紀という時代は、自分たちの歴史を子孫に伝えよう、
そしてその歴史を海外にも伝えようとした時代でもあり
ました。この時期に、私たちの国の歴史や文化といった
中心的な部分がまとめられることになります。
地方の歴史や文物を記した『風土記』
そんななか、面白いのが『風土記』という資料。風土記
とは、地方に向けて自分たちの国について教えるもので
す。
8世紀に生まれた『古事記』『日本書紀』『風土記』からわ
かることは、8世紀は「地方に向けて自分たちの国につ
いて教える」時代であり、「外国に対して日本を知っても
らいたい」と思った時代であり、同時に「他の国や地方
についても知りたい」そんな時代だったということ。
国についてまとめるため、「神話として歴史や文化、思想
を伝えていく」という方法を採用したのです。
◆神話は「出雲」と「日向」を中心に展開される
平藤先生によると、神話が大きく展開される場所は現在
の島根県の「出雲」、そして宮崎県の「日向」の2か所が
突出しているそうです。それぞれの場所はなぜ選ばれたの
でしょうか。
神々の世界として描かれるのは、天上にある高天原や死
者の世界である黄泉よみの国など。しかし日本神話の面
白いところは、神々の世界が舞台でありながら、今も私
たちが暮らす“実在する場所”が出てくるところです。
実在の場所が出てくる最初のお話は、イザナギノミコト
とイザナミノミコトによる「国生み」の話。国生みは二
柱の神の「子供」として、淡路島からはじまり、大八島
国おおやしまぐにという国を生み出していく物語が語ら
れる、日本の国土創世譚です。
この国生みの話から、出雲や日向がはじめて登場する黄
泉よみの国の話へと移るのですが、まずは神話の舞台と
しての出雲の立ち位置を明らかにします
◆地上で展開していく日向神話
皇孫である瓊瓊杵尊は地上に降りた後、“山の神” 大山祇
おおやまつみの娘である木花開耶姫という女神と結婚し
ます。
木花開耶姫との間に海幸彦・山幸彦という有名な神話に
もある兄弟が生まれるのですが、山幸彦は“海の神の娘”で
ある豊玉姫と結婚し、その間に生まれた鸕鶿草葺不合尊
も、海
の神の娘である玉依姫と結ばれ、その子供がはじまりの
天皇である神武天皇です。
瓊瓊杵尊の子孫は、日向の地でその土地の女神たちと結
ばれていきますが、皇孫が山の神の娘と結婚し、その息
子と孫が2代にわたり海の神の娘と結婚、そして神武天皇
の誕生…と、地上を徐々に治める力をつけていったと見
ることもできます。
実際に後の時代でも、天皇の元に日向から豪族の娘が嫁
いだという記録が残っています。
日向には歴史的に朝廷と結びつきの深い豪族がいたので
はないか? とも考えられ、そういうところも日向が神
話の舞台として選ばれていたことと関わってくるのかも
しれないと考えることができます。
出雲と日向は全国の中でも珍しく、神話が大きく展開す
る場所として選ばれています。
その理由を完全に解き明かす事は難しいものの、その背
景には解明されてないような歴史的な出来事があり、調
査が進むにつれてこれからその手掛かりが見つかってい
くのかもしれませんね…!
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('25/09/22 01:00 時点)