まちの仕事人インタビュー
アジのある大人のキッカケに。
有限会社ジャックロビー 本江 浩二 (ほんごう こうじ) さん インタビュー


◆プロフィール

1960年  65歳

富山県高岡市出身

北陸金沢と富山に挟まれた人口16万の地元高岡の小さな洋服屋でバイトを始めた。

高校時代70年代の終わりに夜行列車で上京して色んなアパレルでの修行を経て、

渋谷の隣街なのに結構静かな恵比寿が感覚的に近い気がして、

1994年に街の洋服屋として、ショップPt.Alfredオープン。


1970年代後半

渋谷ハチ公前に噴水があった時代。

18の時、最初に勤めたジーンズショップエイコーから派遣された渋谷西武でGパンの販売員。

当時は正規に流通が始まったばかりのリーバイス担当でした。


その後はアパレル何社か転職を重ね、色んなカテゴリーを勉強して。

ノウハウを貯め独立する準備をしました。

トラッドをエイボンハウス  ⇒  アイビーはハーバード  ⇒  チノパンはバンストーマ

―  ⇒  デザイナーのマーガレットハウエル

ハーバード時代は漫才ブームとバードウオッチキャンペーンのプロモーションも勉強させてもらいました。


1988年28歳で独立。

まだ小さな工場とか職人が多かった両国でアパレル事務所を構えた。

隅田川のそば。

海外の例を考えたらやっぱり川の近くからカルチャーは発展したと何かで読んだでしょ!(笑)

5年やってダメだったらまだ何処か雇ってもらえると思ってました!(笑)

気がつくと今年、前期高齢者。。会社は38期になりました。


普段から車での移動が多く、都内の渋滞がひどくなり、

自宅の江東区、事務所は墨田区から恵比寿へ移転引越。

当時、恵比寿駅はまだアトレのできる前、小さな駅の時代です。


(カッコ内)はインタビュアー細井の独り言です。

◆趣味はなんですか?

ほぼ仕事が趣味みたいなものです。

あとはサッカー観戦と自転車、中高はサッカー部でした。

野球よりサッカーが好きです。もう随分やってませんけどね。

店は今年で31年目になります。今のビルの2Fで26年、

5年前に現在の1Fに移りました。


街の洋服屋「Pt.Alfred/ピーティーアルフレッド」はぼくの趣味の集大成ですね!

営業時間内でもボクが見たいからサッカーの代表戦をお客さんと観戦したり、

自転車でご来店のお客様と店先でアーでもないコーでもないと話しながらは空気入れも用意してるので

安心して晴れた日は自転車でご来店ください!

*都内の移動は自転車便利ですぞ。

よく若い人にここは何系の店?って聞かれますが、迷わずおれ系の店って言ってます(笑)

◆現在の仕事を始めるきっかけはなんですか?

地元のバイト時代からいずれ自分で店を持ちたい。という想いはありました。

5坪ほどの小さな店だったけど集まってくる人たちがみんな個性が強く、カッコ良かったのです。

おにいちゃんと呼ばれてた店主が東京、大阪から新しいカルチャーを持ち込んで流行らせ、

うまくまとめて、おしゃれにかっこよくしていっちゃう。

スケートボード、サーフィン、アメカジ、全部ここで最初に教わりました。

それ以前は自転車屋さんに入り浸って、乗る人に合わせて調整してアレンジする事を感動しながら、学んだりしていた。

銭湯も大好きで色んな人の集まる場所作りに憧れた。


◆他社、サービスの特徴を教えてください

サイズはお客さんになるべく聞かない。

洋服のジーンズショップエイコー時代の先輩方に沢山の種類の中からお客さんの声を聞いて

キチンと提案するのがプロの仕事だと叩き込まれた。。

あらゆる情報が溢れるこの時代ネットで情報を仕入れて、ご来店される方も多いです。

そんな方にも感動してもらうかを大切にしています。

固定観念、昔の記憶もリセットすることお勧めします。

ウエスト78だと思ってる方は82だったりします。(笑)

町中華みたいな何でも揃い安心して提案できる洋服屋

ないものでも相談に答えれるように日々勉強してます。


◆どんなお客様やお悩みが多いですか?

以前から新聞のコラム、拙書「オヤジの着こなしルール」、雑誌の連載

SNSを含め、色んなメディアで発信を続けてきたので

全国から色んな年代のお客様がチノパンを探しにくる店になりました。


100人いれば100通りの体型があるので、悩めるお客さんを少しでも理想に近づけるべく、

ボクの経験をフルに活用して相談に乗る覚悟と知識はあるつもりです。


◆大切にしている考え方や理念を教えてください。

無理な品揃えはしない。

昔からの良いものが高騰しているのはしょうがないと思いますが、

頑張って買ったはいいが勿体無くて履けない、着れないと嘆くお客さんの声が最近よく聞こえてきます。

最近は長くセレクトしてきた英国の靴とかニットブランドで特に目立つ傾向です。

日々、実用的な現実的な価格の商品を探して、展開するようにしています。


長くチノパン屋をやってると、どこで聞いたか調べたか聞けませんでしたが

アメリカからのお客様が「ここのパンツ良いって聞いてきたぞ!」って買っていかれた事もあります。(笑)

半年に一度くらいで、来日されパンツを買われるデンマークからのお客様もいらっしゃいます。



◆これからの展望を教えてください。

この先、何年できるかわからないけど、

物作りの大切さ、長く使えて実用的な良いチノパンツを作り続けて

それを中心とした、ちゃんとした洋服を着た時の喜びを伝えていけたら良いな。


あの恵比寿の洋服屋でこんな事を教えてもらったあそこには良いものがあったと

記憶に刻んでもらえれば。*『オヤジの着こなしルール』続編も出したいです!

最近、洋服業界の先輩方に

「この業界を作ってきた自分たちの世代の事を紙でもネットでも記録として残してくれよ!」

って頼まれてます。(笑)

先輩方もなんだかんだ言って時間がないんです。


店側と顧客側でバランスが大事。

どっちかが優位になると歪んでしまうと思ってます。

◆皆さんへ何かメッセージはありますか?

全国の迷えるおじさんたちに言いたいのは、

かっこよくなろうとなんて思わないで。

アジのあるおじさんになれば良いんですって話です。

アジは個性。今までやってきたもの着てきたもの。

そこを思い出して自分にあった格好をしよう。

パンツの丈を決める時、「最近の若い人は短いんでしょ?」って聞かれますが

そんな事は絶対気にしてはいけません。。全体のバランスで考えましょ!

ご家族からお父さん一緒に出掛けようって言われるオジサンになりましょう。


ちょっとだけでよいから気遣って、ちょっと街の洋服屋へにいって昔話でもしながらアジのある大人を目指しましょう。

最近、ネットは見るけどテレビは見ないって人増えてるらしいですが、

テレビ、雑誌とかの情報媒体は今でもすごい人数が現場必死に作っています。

色んな意味で参考にはなるはずなので見ておいた方が良いとボクは思います。

傷だらけの天使、太陽にほえろ、、色々と影響された少年でした。


インタビュー後記

恵比寿のオシャレな洋服屋さんにお邪魔してきました。

オーナーの本江さんはオシャレなおじさまと言った感じで、私自身片足どころか両足を突っ込んでいる『オジサン』達の味方、救世主でした。

迷いに迷うオシャレの終着点になるのではないでしょうか。

普段の洋服選びがいまいちピンと来ない方、そもそもどうしたら良いか分からない方、本江さんに相談をしたら解決してくれるかもしれません。

お問い合わせ

Pt.Alfred/ピーティーアルフレッド

TEL:03-3477-7952

メール:shop@ptalfred.com

INSTA:https://www.instagram.com/ptalfred/

営業時間  12時~20時

定休日    毎週  火曜日、水曜日

*お電話相談の際、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい。


有限会社ジャックロビー

本江  浩二

〒150-0021

東京都渋谷区恵比寿西2-4-5  星ビル1F

TEL:03-3496-3651

メール:jacklobby@ptalfred.com

HP  :https://www.ptalfred.com/